【インタビュー】地球にも人にも優しく、消費をEnjoy!– 株式会社エコトワザ代表取締役社長、大塚玲奈さん
- KG
- 2015年2月1日
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日米で幼少期を過ごした後、慶応義塾大学に進学。起業したいから、リクルートに入社。3年間勤めた後に、エコトワザを設立。エコな生活用品を普及させる事で、環境問題の解決に取り組む大塚玲奈さんにお話を伺いました。
エコトワザがお届けする、Tomorrow boxとは
エコな生活用品を消費者に届けることで、消費者と作り手をつなぎ、消費をEnjoyできる世の中に!そんな夢が詰まったTomorrow Box。購入すると、毎月異なるテーマに沿ったエコ商品がBoxに詰められて、自宅に送られてくる。(http://www.tomorrowbox.net/)
子供の頃の夢は何でしたか?
外交官かナウシカでした。(笑)日米で教育を受けた私は、昔から日米の架け橋になりたいという気持ちが強かったと思います。校長先生には「パン屋さんとかじゃないの?」と突っ込まれていました。(笑)
玲奈さんちょっとナウシカっぽいかもしれませんね。(笑)そこから、何がきっかけで環境に興味を持ったのですか?
10歳の時に、喘息を患ったんです。また当時は湾岸戦争が起きていて、TVを通じてオイルまみれに汚染された自然を多く目にしました。その時、自分の中で何かがリンクして、人間の勝手さというか、環境への意識が芽生えてきました。
幼い頃からずっと環境に興味が合ったんですね!長い!…どうしてリクルートに入社されたんですか?(笑)
それは起業がしたかったから!(笑)米国で育ったからなのか、理想の組織がなければ自分で作ってしまおう、と昔から思っていました。高校生の時、実際に劇団を立ち上げて活動した頃から、「将来は起業したい!」と強く思い始めていました。なので、多くの起業家を輩出しているリクルートに入社を決めました。
なるほど!それで予定通り、リクルートを卒業して起業されたんですね。最初からこの事業形態を考えていたんですか?
とんでもない!最初は細かい事業計画なんてなく、何でもしていました。Webデザインから、オフィス用家具のレンタルまで、エコと少しでも関わりがあれば何でも。もちろんWebデザインの経験も家具の運搬経験もなかったんですけど。(笑)家具なんて電車で運んでいました。今だから笑えるけど…
そうしているうちに、「どうして起業したんだっけ?」っていう疑問を持ち始めました。自分の目指す姿に近づいていない気がして、どうしていいか分からなかったんです。
どうやってその時期を乗り越えたんですか?
考えが行ったり来たりしている中で、父が「頭で悩むのは良いけど、心で悩むのはやめなさい」とアドバイスをくれました。これで心がすっきりしたというか。あと、学校での「“Calling(天職、お召し)”を大切にしなさい」という教えも、支えになりました。そこで、何にでも取り組むのではなく、本当にやりたかった事業に焦点を絞る事に決めたんです。
Tomorrow Boxを思いついたきっかけは何だったんですか?
思いつくというか、自然と出来上がっていきました。情報発信やWeb販売をしていくうちに、作り手にも、消費者にも求められている形になっていったというか。
あと、“エコ”ではなくて“人に安全&安心”という訴求にしたのは、自分が出産を経験した事からでした。身の回り品はもちろん、自分が食べる物が直接赤ちゃんに届くので、衣食住、全ての安全性が気になったんです。そこで思ったのが、「環境に優しい商品は、人間にも優しいってどれだけの人が知っているのだろう」ということでした。こういう経験が、Tomorrow Boxにつながっていきました。
確かに!消費者から見たら、家族に安心&安全の方が響きそうですね!この焦点を絞った時の事を伺いたいんですが、具体的にどんな紆余曲折がありましたか?“隣の芝は青い”ではないですが、僕は正直上手く絞れないんです。
全力疾走で走りながら、自分の原体験を紐解いたり、なぜそう考えるのか自問自答したり。例えば、私がカリフォルニア大学バークレー校に留学中に911テロが起きました。様々な人種の人々が共に暮らす寮内はパニック状態!議論を交わすうちに、皆が原因を相手に押し付けていました。その時に寮長さんが「憎しみの連鎖を広げていくのは簡単だけれど、ここにいる人たちにはそれを止める人になってほしい」と言いました。そういった原体験が自分にとって何かしらの影響を与えています。「何でこう思ったんだろう」って頭で考えるだけじゃなくて、本気でチャレンジしながらそれを自問自答していく過程でこそ、気付けると思います。
全力でチャレンジするからこそ、原体験を通じて見えてくる物があるんですね…勉強になります!今後のTomorrow Boxの目標は?
消費をEnjoyできる世の中にしたいです、Funな消費ではなくて。その為に消費者と作り手の、コミュニケーションのハブになりたいと思っています。例えば、消費者が原材料にもっと興味を持ち、「この素材を使って、こんな商品できないですか?」と作り手にフィードバックする事でより良い商品が、より多くの消費者に使われていくような。
また日本にはそういったワザがたくさんあるので、世界にも輪を広げていきたいです。
消費者の環境への意識が高まれば、環境への負担を減らせる気がしますね!最後に、これからチャレンジしようとしている方々へのメッセージをお願いします!
あきらめたら試合終了です!失敗しても、「次はどうしよう?」と思える位に好きな事に取り組んでください。きっと原点は自分の中に有ると思います。
玲奈さんのお話を伺っていて、あきらめられない程好き、がキーだと感じました。ご協力、ありがとうございました!